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2011.7.18Upload


Photo 豊橋 2010.09.04

2010年、トレイン117がJR東海から登場しました。

トレイン117はJR東海の117系をベース車輛とするイベント用電車です。

目次


トレイン117の成り立ち

JR東海は長い間12系トロッコファミリー号を飯田線に運転してきました。しかし機関車の老朽化などが理由で2006年を最後に客車、機関車とも廃車となりました。
他のイベント用車輛も姿を消し、JR東海はイベントトレインの希薄地域となりかけたところで2010年、余剰となりつつある117系をベースとしたトレイン117が発表されました。

登場以来、飯田線南部でそよかぜトレイン117として運転されるほか、飯田線北部で運転されたり、東海道線など他線でも運転されています。


車輌
前述のとおり117系4両編成がベースです。前年(2009年)に閉館した佐久間レールパークへの輸送用に運転された佐久間レールパーク号に使用されたS09編成がベースになりました。

4両編成でで2号車がウィンディスペースになっていて、他の3両が通常の座席車です。全車両指定席であることが多いようです。

外観。こんな感じ。これは2010年9月の撮影です。

登場直後は2号車以外は外装に変化はなかったのですけれども、2011年には、全車両がこのウィンディスペースの車輌に準じたスタイルになっています。
また、このページを作るときに調べて初めて知ったのですが、1,4号車が2011年になってからATS-PTの装備された車輌に差し替えられているんですね。

2011年現在の編成は以下のようになっているようです。

運転される列車によっても異なるようですが、ウィンディスペース以外は全車指定席の列車として運転される事例がほとんどのようです。事前に座席指定券を入手することをおすすめします。


車内設備

1、3、4号車は、種車の転換クロスシートを元に固定したシート配置としています。
この時、向かい合わせにしたシートの間には大型のテーブルが設置されました。このため、3列6席分のスペースを4人で使うというぜいたくなレイアウトになっています。

   Photo 2010.09.04

テーブルにはカー用品の転用と思われるドリンクホルダーが取り付けられました。お弁当を広げても十分なスペースです。

 Photo 2010.09.04

また、シート配置の都合上、テーブルのない席がドア近くなど発生します。乗車したそよかぜトレイン117を見ている限りでは、この席は発券されておらず、飛び乗りの乗客に供されているようです。が、この処置については列車ごとに異なる可能性があります。モラルの問題でもありますので、全車指定席車両では指定券を持って乗車するようにしましょう。


さて、2号車ウィンディスペースがトレイン117の目玉設備です。まずは写真を。


Photo 01: 2010.09.04


Photo 02: 2010.09.04


Photo 04: 2010.09.04


 Photo 05 2010.09.04

Photo 01
座席配置を大胆に改め、景色を楽しめるように配置しました。フリースペースの扱いなので長時間くつろぐという感じではないですね。譲り合いたいところです。

Photo 02
ドア部分を開口部として安全に風に触れられるようになっています。このシステムは南海電鉄の天空と同じですね。格子の部分が開口部です。この点は小さいお子さんに対してはトロッコよりも向上したと言えるかも知れません。

今回、トレイン117への改造にあたり、車体に手を加えることをコストなど総合的に含めて避けたと考えられます。個人的にはトロッコ列車大好きなので、もっと大胆に手を加えていただければと思うのですが、あるものを最大限に利用して使おう、と言う考え方も大好きです。

なお、冬から早春にかけて運転される場合はドアは閉じて運転されるようです。それでもかなり寒いらしいですが。

Photo 04
写真からだとちょっと見づらいのですが(汗)窓は、下段がほんのちょっと開けた状態で固定状態です。上段は下降式の窓を取り去っていますので通常の窓を開けたよりも大きなスペースから風を受けることが出来ます。下段が固定状態なのが残念ですが安全上完全開放は難しいのでしょう。

Photo 05
もともとあった日よけカーテンレールを加工して小雨、トンネルなどの水滴レベルならブロック出来る水除けカーテンが設置されています。レール部分を観察してみましたが、通常のカーテンよりより隙間を小さくするように見えました。見た目よりも手の込んだ加工が加えられているようです。

ウィンディスペースの車端部は種車の固定クロスシートが健在です。駅長が乗車した時はここは空いていることが多いようでしたから、はしゃぐお子さんを監視するスペースとしていいかも知れません(笑)

さて、このウィンディスペースもクーラーが効いていました。もちろん外気が普通に入って来るのですが、それでもクーラーの恩恵は大きくって快適でした。

まあ2011年はちょっと事情が異なるかも知れませんね。


運転区間・時刻
以下の項目は飯田線のそよかぜトレイン117のものです。
また、2011年夏の臨時列車のものを参考にしています。この時期以外のお出かけの際には運転日と時刻を別途確認してください。

=下り=

駅名/列車番号 9437M
豊橋 858
豊川 907
新城 936
三河東郷 946
本長篠 955
三河大野 1007
湯谷温泉 1012
三河槙原 1019
東栄 1034
浦川 1042
中部天竜 1050

=上り=

駅名/列車番号 9438M
中部天竜 1333
浦川 1340
東栄 1349
三河槙原 1404
湯谷温泉 1409
三河大野 1413
本長篠 1418
三河東郷 1430
新城 1434
豊川 1451
豊橋 1501

運行日
飯田線のそよかぜトレイン117は、GWを皮切りに運転を開始することが多いようです。連休を中心に断続的に運転され、夏休み期間中は土・休日の運転になるようです。そして秋の連休で運転納めとなります。

それ以外の期間に、飯田線北部を始めとする他の路線で運転されることがあります。
今のところ、そよかぜトレイン117以外の運転だったものは以下が挙げられます。


乗車記

2010年9月4日
トレイン117登場の夏、今年は無理かな、と思っていたのですけど、東京へ遊びに行くプランに絡めて乗車できそうだったので、9月4日、豊橋を訪れました。

1番線ホームに立って、0850に、117系そよ風トレイン117が1番線へ入線してきました。

4連はノーマルの編成と同じですが、1、3、4号車は座席を1列占有した大型テーブルを設置しています。座席を撤去したのかと思いきや背もたれを外しただけで座席自体はテーブルの下に残っていました。

2号車はウィンディスペースと呼ばれる開放エリアで、ここだけは座席を撤去し、窓向きのベンチシートを設置しています。のみならずドアを開放し柵を設置した上で大きな窓として風を受けれるようになっています。
この話を聞いた時駅長は「天空」方式だな、と思いましたが同じことを感じた人は多かったようですね。
窓には通常の遮光カーテンではなく水滴避けの別仕様(どこが別なのかよく分からないけど)のカーテンを設置しているとのことです。せっかくだから下段の窓を開けられるようにして欲しかったなあと思いますが、JRのなかで最も早く下段の窓を固定してしまったJR東海ですから仕方ないところでしょう。

さて、1、3、4号車も座席番号を割り当て直すなど、大掛かりではないが結構手が入っているようです。

0858、豊橋を出発します。結構な速度で豊川まで走ります。臨時列車なのに活発でよいことです。とはいえ、中部天竜まで2時間近くかけて走ることを考えると多分運転停車を繰り返すのでしょう。
豊川を出てから案の定、三河一宮、東上で運転停車です。

車内は結構空いている感じです。これはただでさえテーブル設置で指定券の枚数が少ないのと定員外スペースに常駐している連中がいるからでしょう。とはいえウィンディスペースがベタ混みというわけでもなくのんびりした雰囲気が漂います。

また、テーブルのないシートがいくつかあるがここを指定券を持たずに乗車した客に割り当てるようにしているようです。

東上の運転停車中にウィンディスペースへ行ってみます。水滴避けカーテンを見てみた。遮光カーテンのある場所にカーテンレールを増設というか上から設置、通常の遮光カーテンより隙間なく窓部分を覆うことができるようです。
また、よく見ると下段窓も小さいが開いている。手を出せない程度、と言うことで気を使った結果なのでしょうか。あと、上段窓は開けているのではなく、外してあるので景観がいいのはこれも理由ですね。

あれ?野田城のゴムラいなくなった?見落としたか?帰りに見たらちゃんといました。単に見落としだったようです。

三河東郷で5分ほど停車です。さわやかウォーキングの出発地のため停車となっているようですね。

三河大野でも8分ほど停車します。ここもさわやかウォーキングの出発地のようで今日は結構な下車客がいるようです。出発したら車内の人影が薄くなっていました。

湯谷温泉、三河槙原と停車。板敷川の風景を久しぶりに窓越しでなく眺めることができました。

1050中部天竜に到着しました。

トレイン117は悪くないです。そりゃあトロッコファミリー号がよかったし、トラの方が、オハフ46の方がよかったに決まってます。電車なら115系で何とかならなかったのかとか思う面もありますが、あるものを最大限活用してのイベントも評価すべきだと思います。まあ、1編成丸ごと塗装するくらいはして欲しいとは思いますが。

こと、そよかぜトレイン117に関する限り、不満があるとすれば運転区間についてです。佐久間レールパーク無き今、トロッコファミリー号と同じ中部天竜折り返しである必要が感じられません。もちろんさわやかウォーキングの起点駅ではありますが、中部天竜以北への接続が劇的に悪く、飯田方面を目指した時の旅行に激しく使いづらいのです。
かつてのトロッコファミリー号に関しては、中部天竜で完走電車こと上諏訪行に接続していたのですから、できないはずありません。
可能であれば天竜峡まで運転出来ないものでしょうか。トレイン117のシステムなら大嵐の前後の長大トンネルの運転の支障はないと思います。登場したばかりのトレイン117、期待しています。


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