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梅雨どき真っ盛りに実行した第1回

2006.10.3 Upload


ちなみに当日のステーション日誌はこちら

あまりにも何も考えなく始めた企画、いえいえこの時点では企画だなんて思ってませんでした。2004年6月30日。前夜は話し込んだので起床が0900と遅くなってしまいました。まあいいや、のんびり行きましょう。

梅雨空の下、さんごちゃんで出発します。
初めての事ゆえR151を素直に北上して見ることにします。道路の表示は飯田まで120km。その間には3つの道の駅があることをかねなし氏が調べておいてくれました。駅長としては、飯田までしゃべりながらのんびりドライブ、のつもりだったのですが、ネタがあるのならもちろんそのほうがいいに決まってます。
しばらくは国道に飯田線が寄り添って走ります。駅に停まっている119系が見えたりします。線路から見た道路の風景の逆はこんななのだねぇと当たり前だけど新鮮な感想を漏らします。

R151は鬼の顔の駅舎の東栄あたりまでは飯田線に並行しています。そこから天竜川沿いに飯田線は北上して、静岡県をかすめてから長野県に入ります。R151はというと、厳しい山岳地帯を走り抜けて直接長野県へ入るルートです。

梅雨どきということで、天気はよくありません。この時期ですからもとより雨は覚悟の上です。進行方向にはどんよりと怪しげな色の雲が待ち構えています。まあ確実に途中で雨が降るでしょうがそれもまた楽し。ステアリングを握る手に力がこもります。
さんごちゃんはエンジンをうならせて奥三河の山岳地帯へ挑んで行きます。2速1速を効果的に使用すれば非力な1500ccエンジンでもまあ十分です。道は広くはないですがセンターラインは途切れないのでゆっくり走れば安心です。


R151沿いにある道の駅豊根グリーンポート宮嶋。曇ってるけど雨が上がってくれました。

やがて到着したのが道の駅豊根グリーンポート宮嶋。道の駅とは最近随分ポピュラーになって来た一定の設備を備えたドライブイン。その多くは地元の物産を取り扱っていたりして眺めるだけでも楽しいです。詳しくはこちら
朝、何も食べずに出発してきたので、何か食べたいです。


道の駅豊根グリーンポート宮嶋。右の車はもちろんさんごちゃん。左の車は誰かの車。

……これって想像していた道の駅とは違う感じが〜。
地方の幹線道路にある駐車場を備えた喫茶店そのものって感じです。確かに道の駅って言うのは24時間利用できるトイレ、休憩所があることが条件で、それ以外は何もないはずですが……。想像していた物産エリアもありません。売店らしきブースはありますけど品揃えは……。
お腹が空いたので、取り敢えず、ホットケーキを食べました。可もなく不可もなくって感じです。食べ終わったら先を目指しましょう。正直あまり再訪する意味はないかなという感想でかねなし氏と一致しました。

あまり得るもののない道の駅だったけどひとつ重要なアイテムを手にいれてしまうことになりました。それは記念きっぷ。道なのにきっぷ?そう。道の駅では訪問の記念アイテムとして記念きっぷが用意されているようなんです。こりゃおもしろい。つい手にとってしまいました。
紙の質感が鉄道の駅のきっぷと異なりますが雰囲気のものですからじゅうぶんです。

R151を北上します。豊根グリーンポート宮嶋に着いたころは止んでいた雨が、再び降り始めました。雨は一層ひどくなり、道が狭くなってきます。そろそろ県境でしょう。一瞬迷ったかと思いますがそのたびに国道の表示が出てきます。考えてみたら間違えるほど分岐点も交差点もありはしませんでした。
ぐいぐい上ります。上りきったところに県境の看板がありました。雨はさっきほど強くないですが霧になってきました。もう少し天気がよければいったん停車することも考えていたのですけど、残念ながらスルーします。長野県に入りました。
県境すぐにあった道路標識には塩尻まで96kmの表示が増えました。

しばらく下ると平坦な道に出ました。久しぶりにセンターラインが復活します。
「そろそろ」
かねなし氏が言います。見えました次の道の駅。信州新野千石平です。
ここは広い駐車場。食堂と物産店がちゃんとあって想像通りの道の駅です。雨がまた強く降り出してきました。


道の駅信州新野仙石平。探したらCaplioG4wideで撮影したカットの中にありました(笑)

物産店に入ってみます。あ、飯田線オフでもおなじみの遊牧館の飲むヨーグルトが。こんなところでも買えるんだなぁ。喜んで調達して堪能します。ここにも記念きっぷがありました。収集道にはまると泥沼なのですが、泥沼なことを自覚しつつ、それが楽しかったりします。食堂はさっき食べたばかりなので残念ながらパスすることにしました。


遊牧館の飲むヨーグルトに出会えて早速幸せです。記念きっぷも見えますね。揚げたて、はなんでしたっけ?(逝)

雨がひどいので建物の写真を撮影するのも一苦労です。帰りにしましょうか。

先を急ぎましょう。
北上を続けます。飯田までの距離は当然ながら縮まっていきます。県境から飯田までには完全に人里が途切れるようなところはないみたいです。途中に深い谷を渡るところはありますけども。

いわゆる地方の幹線道路には農産物の直売所がよくあります。R151も例外ではなく、たくさんの直売所があります。その中でもひときわ目を引いたのが、「黒スイカ直売」の看板でした。


取り敢えず、まだ売ってるところに遭遇したことがない、のは時期が一致しないのでしょう。たぶん。

「黒スイカ?」
「黒酢イカとか」
「それにしても黒スイカって何だ。スイカのどこが黒いんだ
って言ったらかねなし氏が

!」

と一言。負けました(笑)

1400を過ぎたところで次の道の駅です。雨が止みました。天候は回復気味のようです。

道の駅信濃路下條。別名として、そばの城とあります。これは……ここはすごい。「城」を名乗るだけあって城のような大きな建物。まずは物産店に突入。物産店部分だけを言えば高速道路のSAも凌ぐ規模でしょうか。階上にレストランがあります。そば中心のメニューのようです。


まさに城。道の駅信濃路下條。

それと、別棟があります。でっかい牛の人形が。
「あれ、何と読む?」
「ゆうぼくかん」
「てことは……」
思わぬ拾い物がありました。飯田線オフの目玉のひとつ、遊牧館の飲むヨーグルト、製造元がこの道の駅に存在したのでした。
「帰りにまた寄ろう」
かねなし氏と意見が一致します。

まずは先を急ぐことにしました。
すぐに飯田市の看板が見えます。天竜峡、の交差点を過ぎます。右折すると天竜峡駅と、標識が出ていました。家が増えてきて、急に道の風景が一変したように思います。クルマも増えてきました。
久しぶりに飯田線の線路が見えてきました。道路のほうが高いところを走っています。この風景は見覚えがあります。

カーナビの地図をみるとそろそろ市街地です。踏切を渡ってしばらく走ってR151からお別れ。国道はこのまま北上して田切駒ヶ根へと向かいます。
飯田駅は少し東へ入った方向にあります。地図をみればよくわかりますが、飯田駅は巨大なΩカーブの頂点にあります。Ωカーブといえば飯田線の名物です。他の飯田線のΩカーブは川を渡るのに川幅の狭いところを探して迂回した結果ですが、飯田市内のΩカーブは市街地を縫うように線路を通した結果ではないかなと思ったりしました。少し山に向かったところにあるので坂を上ることになります。一気に坂を上り切るとリンゴ並木の飯田市街地です。

何度か歩いたこともある道を走ると赤門やさん。飯田線オフの目玉の和菓子屋さんです。夏の目玉は絶品水饅頭
おかみさんにごあいさつをして水饅頭を1つ。その場で食べるのがまたいいんです。発送すると柔らかい水饅頭が壊れないようにエアクッション(プチプチね)を入れてくれるのだけど、その場で食べる(もしくは持ち帰り)とこれがなく、透明で涼しげなプラスチックのパッケージに青いカエデの葉っぱ、そして水饅頭という美しい姿を拝むことができるのでした。
赤門やさんを訪れたのはもちろん水饅頭を食べる事もありますがもう一つ。この水饅頭の魅力のひとつである猿庫の泉を訪れてみたいとかねてから思っていたのでした。クルマで来ないと難しいと考えていたのも事実です。おかみさんに泉の場所をお伺いします。飯田駅からさらに東に山の方へ分け入るとのこと。時間的にはクルマで15分くらいらしいです。

お礼を述べて早速出発です。お土産にまたも赤飯万十をいただきます。

飯田線の踏切をわたってだらだら続く上り坂をしばらく走ると道幅が狭くなってきました。果樹園の横をそろそろと上り続けると猿庫の泉の標識が。
さらに急な上り坂が待っていました。セレクタを1速にぶち込んでぐいぐい上るとありました。猿庫の泉に到着です!

駐車場はありませんが道が少し広くなっていて少しの時間であればクルマを停めておいても迷惑にはならなさそうです。
エンジンを停止してクルマを降りると。

水音が静かに響きます。雨上がりの森の、水を吸った土の心地よい香り。
「癒されるねえ」
どちらからともなくそんな言葉が口をついて出てきました。
水がざぶざぶと流れています。これかな、と思ったら「この水は飲めません」とあります。
ええと、泉は階段を上った上の方、だそうです。もしかしてここからハイキング?と最悪の想像が頭に浮かびます。

が。
100mも上ってみたら泉に到着しました。そこまでもただの上りじゃなくって茶室があったり、あずま屋があったりなかなかよいです。
あ、100mってのは距離ですよ。高さではありません。もちろん、それなりの上りではありますが……。

「ここが猿庫の泉かぁ……」

静かです。静かな中に水音と、ししおどしの乾いた音が響きます。頭上まで緑にに包まれていて、うっすらと空からの光が射し込んで来ます。結構天気が悪かったはずですが薄日すら射してきました。なんとも落ち着いた空間です。


写真左手奥に泉の湧き口があります。

さっそく、水を味わってみます。
誰かが置いたのでしょう、カップが置いてあります。駅長は気にしないので軽く洗って水を汲みました。一口、口に含みます。

甘い。

まさに甘い水、でした。水饅頭を初めて食べた時と同じ感動でした。この水を使って水饅頭が出来ているんだなぁ。しみじみ。

取り敢えずカメラを向けて、シャッターを切ります。
そんな間にもクルマでやってきて、ポリタンクに水を詰めて帰って行く人を数組、見かけました。知る人ぞ知る、なんでしょう。

次回は我々もポリタンクが必要やね」
意見が一致したのは言うまでもありません。次、があることが既に決定しています。

時計をみると1500を過ぎています。そろそろ帰り始めないと駅長が大阪まで帰り着く時刻がきつくなってしまいます。名残惜しいですが出発です。

ちなみに駐車地点にはトイレと無料休憩所があります。汚したり荒らしたりせずに利用したいものです。

そろそろと来た道を戻ります。
赤門やさんであいさつをしてからいざ再度120kmの復路に挑みます。空は明るいですが、目指す南向きの空は真っ暗です。s

市街地を抜けるとクルマが減りました。危なくない程度に巡航速度を上げます。飯田市を抜けたところで道の駅信濃路下條。
2Fレストランでそばに挑戦です。駅長はおろしそばをオーダー。かねなし氏はとろろそば。

Good!こりゃうまい。そばもうまいが駅長のオーダーしたおろしそば、大根が地元特産の辛みの強いタイプでこれがまたいい感じでした。(辛いのだめな人にはつらいですけど(汗))

駅構内にはそば打ち教室とかもあるようです。飯田か天竜峡を拠点にクルマで動けば盛りだくさんに回れるかもしれません。


遊牧館。まさかこんなところに秘密基地があるとは(笑)

食後に遊牧館へ向かいます。この旅一番の収穫は遊牧館の本拠地を見つけることが出来たことかもしれません。信州新野仙石平で飲むヨーグルトを見つけてはしゃいでいたのが何だかマヌケに思えてきました。

建物の中、冷蔵庫にはずらりとヨーグルトが並んでいます。ガラスの向こうには工場施設が。今日はもう夕方近くなのでラインは止まってるようです。
レジで訊いてみました。当然と言ってはなんですが、ギフト発送も出来るそうです。遠隔地から電話やFAXでのオーダーが出来るか訊いてみました。もちろんOKとのこと。これでいつでも遊牧館の濃厚なヨーグルトが楽しめます。

お、ソフトクリームが売っています。300円とは強気の値段設定。どれどれ、勝負してみようじゃありませんか。

……負け。完敗。いや乾杯!
ヘビーな味やね」
かねなし氏が評しました。一口目はふわっと、そしてずっしりとしたコクが舌に乗ります。まさにヘビーという言葉がふさわしい味わいでした。かといってくどい訳ではないんですね。これこそ通信販売したいと痛感したり。
自分の分の飲むヨーグルトを調達しました。家に持って帰るためにクーラーバッグに納めてもらいます。アライグマ氏宅にどっさりとヨーグルトを送りつけておきました。

「なんだこれ」
かねなし氏が持ち前の変なものレーダーで見つけてきました。
地域戦隊カッセイカマン?」
ご当地ヒーローのようです。秘密基地は商工会議所にあるようです(笑)

さあ、そろそろ本気で帰らないと家に帰れなくなってしまいます。県境が近づくと空が暗くなり、雨が落ちてきました。
日の傾きかけた、道の駅信州新野千石平に停車。トイレ休憩の意味合いと雨が小止みなので外観の撮影をしておきたかったのですが。クルマを停めたとたんに、どばーっと雨が降って来たのはもはやネタとしか言いようがありません。

南下を続けます。県境の峠に挑みます。一度通った道、日帰りならなんとなく覚えているものです。軽快に通過、愛知県へ戻ります。

薄暗くなってきたころに豊根グリーンポート宮嶋に到着。ってまだ時計は1730を回ったところのはずですけど。もう閉店しています。いくらなんでも道の駅としては早いんじゃないでしょうか。残念です。
そう思ったのですが、後から調べると道の駅は1700閉店のところが大半なようです。1700閉店なら標準なんですね。この辺が高速道路のサービスエリアと同等に考えていると痛い目に遭う部分でしょう。

まあ、開いていてもこの駅は駅長たちにメリットを与えてくれませんでした。
「信号場やね」
かねなし氏が言いました。そんな気分です。運転停車で十分。自販機はあるので、水分補給の役には立ちます。

まだ先は長いです。飲み物だけ調達してエンジン始動させました。
夕闇迫る中来た道を引き返します。

「東栄駅、寄ってみる?」
かねなし氏が言いました。道から入ってすぐのところらしいです。夏至を過ぎてすぐの時期です。まだ日も残っています。動くものでなければシャッターも切れるでしょう。行ってみましょうか。
東栄駅は鬼の顔の駅舎です。じゃあ、反対側は?って興味がありました。トロッコファミリー号は東栄は運転停車なので、駅舎を出て見るわけにはいきません。冬はといえば、寝ているのでよくわかりません(爆)

駅に着きました。
駅舎の反対側は顔になっていません。鬼の後頭部でした(笑)


東栄駅駅舎入口。よくよく考えると駅に来たお客さんに背を向けているわけで失礼な話です(笑)

時刻表を見ると、1814に豊橋行きと上諏訪行きが交換するようです。って、時計は既に1814なのですけど。飯田線はアバウトなのでよく遅れています。少し待ったら電車のヘッドライトの光が見えました。


ご存知119系。東栄駅駅舎は「鬼の目にも涙」状態(笑)このしばらく後に塗りなおされました。

電車がそれぞれ発車したのを見送って、出発です。

もうさんごちゃんもヘッドライトを点灯しないといけない明るさです。

湯谷温泉郷の脇を通ったらほぼ平地です。道路の直線が長くなったところで新城市の標識が見えました。

1900過ぎ、無事、かねなし氏邸に到着しました。イベント終了です。まあ、自宅まではまだあと200km走って帰る必要があるんですけども。
何もなくてもしゃべっていれば退屈しないだろう、程度で始めたイベント、奥が深そうです。楽しかったです。継続開催で2人の意見が一致しました。
「次は秋かな」
「んじゃそういうことで」

撮影機材:α‐707Si 24-85mm 17-35mm 50mm Fuji ASTIA100(+1),TREBI100(+2)
       Caplio G4wide


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